『子津ハピバ企画』※下に行くほど新しいです
9/11、珍しく当日に彼の誕生日に気付いたので(ぉぃ)、何ヶ月も勝手に擬似冬眠状態にしてしまったお詫びも兼ねてしばらく小ネタいっぱいあげていこうかなと思い立ちました。そんなわけでちょっとした企画です。
とりあえずコンセプトは、
・子津を祝う
・しかしキャラたちに祝わせようと思うと三年生引退してる
・ので、単純に子津と色んなキャラの小話をいっぱい書こう
・最初十二支、そのうち気が向いたら他校で
という感じです。これをコンセプトと呼ぶのかどうかは謎ですが(ぇ
ではそんなわけで下からー。子津、誕生日おめでとう!とりあえず今年中にコンプリート出来たら誉めてください(合格ライン低すぎ)
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●子牛
「ん?」
目を丸くし、声を上げて覗き込む。家で自主練習を続ける為に一度帰りかけたものの、チョーカーを忘れたことに気付き戻ってきてみた薄暗い部室の奥で、何かが動いていたからだ。一歩踏み出す。
「何してるんだい、子津くん」
「うわあっ!?」
どうやら牛尾の気配に全く気付いていなかったらしい子津が派手な声を上げた。座り込んだまま振り向いて、牛尾の姿を確認するとほっとした様子で「あ、牛尾主将」と呟く。その手には何かを持ったまま。
「もう帰られたと思ってたっす」
「少し忘れ物をね。で、何してるの?」
「え……」
わずかに言いよどんだ子津を不思議に思いながら、ひょいとその手元を覗き込む。生傷だらけの手、その中に握られていたのは酷く汚れたボールと、
「…針と糸?」
「…すみませんっす。練習してたら破れちゃって…」
心の底から申し訳無さそうに言い、視線を落とす。そして手が動き始めた。ぶす・と力を入れて針を刺し、糸を通して、縫いとめる。少しずつ繋がっていく表皮。
「もしかして練習終わってからここでずっとボールの修繕をしてたのかい?」
「はいっす。僕のせいですし…縫い物は得意だし。大丈夫っす、あとちょっとで終わるっすよ」
そうだね、と言いかけて口をつぐむ。子津の両脇に小さなボールの山を見たからだ。
右脇には赤い糸でしっかりと修繕されたボール。左脇には破れてぱかっと割れたボール。まだ五個はある。
「…もしかして、それ全部縫ってたの?」
「へ?あ、そうっすよ。本当に申し訳ないっす、部の備品をこんなに壊してしまって…」
実家が呉服屋で良かったって思ったっす、そう言って笑う子津を暫く見つめ、それからふっと笑う。
「器用なんだね、本当に」
「いや、これは慣れてるだけで…全然大したことないっすよ」
照れ笑いする子津に、いや本当にすごいよ・と言って、
「それにその根気も相変わらずだ」
いやそんな、とまた言いかけた子津を遮り、にこりと笑った。
「僕も手伝おう。」
「え゛!?…や、いやいやいや良いっすよ僕一人でやるっす、こんなことで主将のお手をわずらわせるわけにはっ」
「いいんだ。二人でやった方が早いだろう?それに…」
満面の笑顔の背景が、かすかにキラキラと輝いた気がした。
「ボールは僕らの相棒だからね。」
きっぱり言い切った牛尾に子津はしばらくぽかんとした後、嬉しそうに笑って「はいっす!」と元気良く返事をした。
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みんな結局野球バカなのです(ぇ) 野球がLOVEでその道具も相棒兼恋人なこの人たちが大好きだ〜!
話的には燕練習中で…華武との練習試合前後ですかね。子津の周りに転がってるボールが結構ぱかりといってたので「うわすっご!」と思ったのを思い出して書きました。ボールを縫って修繕てのは…やってたんですよクラスの野球部の子が、教室で; ねずちゅは超裁縫上手なのでスゴいスピードであっという間に縫い上げると思います。牛尾さんは慣れてはいないけど持ち前の万能さと野球への愛とで綺麗に仕上げると思います(ぇぇぇぇぇ)
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●子虎
「Hey、子津!バッティングピッチャーやってくんねーKa」
「へ?」
「バッティング付き合ってくれっつってんDa。紅白戦以来、お前の球打ってねぇしNa〜お前頑張ってるだRo?進化した球ってやつを見てみたくてYo。一回くらいスワローにも挑戦してみてーSi」
「え、あ、はいっす!ちょっと待ってください」
滅多に話すことの無い先輩からの急な指名に、若干慌てふためきながらタオルを畳んで置いてグローブを取る。既にネットの前でスタンバイしていた虎鉄にすみません・と一言言って、そして投げる位置に立った。緊張はしたが、大丈夫大丈夫と自分に言い聞かせて(何がどう大丈夫なのだかしれないが)、構える。
「最初はストレートっすか?」
「Nー、そうだNa。始めだしな、んじゃストレート。あ、サイドがいいNa〜」
「分かったっす」
頷き、前を見据える。虎鉄は笑っていたが目は確かに射抜くようにこちらを見ていた。
ああマウンドの緊張感。高揚してくる自分を抑えながら振りかぶり、投げた。若干斜めにホームベースを貫くがあくまでただの直球。打たれないとは思っていなかった。
キィン!
澄んだ金属音が響き、白球は空高く上がっていく。みるみる小さくなっていって、グランドの隅に落ちた。
「さすがっすね」
「HAhN、ナメないでくれYoベイビー。」
愉しそうに言う虎鉄に少し笑う。ああそうだ自分は一度この人に敗れていた。
「次もストレートっすか?」
「いや、つまんねーからなんか変化球ちょうだいNa。そうだNe、いきなりスワローは無謀だろーし…まあサイドで、なんでもいーZe」
「なんでもっすか?」
「そ、なんでMo。予告はいらねーZo」
きょとんとして、それからうーんと軽く考える。サイドで自分の主な持ち球はクロスファイヤーとスローカーブだ。変化球といわれればスローカーブを投げるべきな気もするが、あれはどちらかというと速球を投げて打者の目をそれに慣れさせた後投げてこそ威力を発揮してくれる球。まずはクロスファイヤーで攻めて――…
そこまで考えてはっとした。いつの間にか虎鉄を打ち取る策を練っていた自分に気付く。苦笑を漏らした。
「もう仲間なのになあ」
「Ah−?なんか言ったKa、子津?ってか、早く投げてくれYo〜待ちくたびれちまうZe」
「あ、すいませんっす!」
慌てて構える。球種はクロスファイヤー。別に敵ではないけれど、やっぱり虎鉄先輩も実戦に似たバッティング練習の方がいいっすよね・と心の中で理由を付けて。
少し蘇る、紅白戦で自分の決め球を軽々と打ち砕かれた記憶はそっと払った。
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うっわ初めて書きましたこの組み合わせ、うっわ書きにくっ!(笑)
もう少し虎鉄さん喋らせてあげたかったんですが…予想外の展開。なんか子津が黒いタイプの子津に!(ぇ) 虎鉄は、軟派に見えて実は男気のあるところが好きなので、そういうのも書いてみたかったんですが。。なんでこんなんなっっちゃったんだろう…;;
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●子兎
ああだからねあのね、僕って実はなっかなか人のことほんとにスキにはなれない人間なんだよ、マジで。
そりゃどんな人にでも一応愛想良くは出来るしね、慕ってくれるんなら慕ってくれる方が嬉しいから悪い気はしないよ。あっは、だからみんな僕のこと人懐っこいとか親しみやすいとか言うんだよね。でもさぁ、僕、それは単に拒まないだけでさ、自分から「だいすきー!」なんて思うことは本っ当、無いわけ。だってめんどくさいじゃない?それにみんな結局薄っぺらいっていうか。僕に対してもそうだけど、他の人のこと、当人がいないとこでコソコソなんか言ったりするじゃん。ああいうの大キライなんだ、僕。気持ちわるいもん。もし僕がその人だったらって考えても気分悪いんだけど、自分がそういうことやってるの考えるとぞっとする。だから思ったことはなるべく開けっぴろげに言うようにしてんの。僕が言ったことはぜんぶ僕の本当。本人が来たって僕は笑ってはっきり言ってあげる。その自信があることしか僕は言わない。
ああでもねえ、でも、十二支に来てからはわりとスキって言える人増えたかなあって思うんだ。
シバくんが最初だったけどさ。そいで野球部入って野球してって…ほら、基本的にバカばっかりじゃない?ここ。野球バカ。野球が好きで好きで、多分明日世界が終わるって言われても笑って野球したがりそうな、そんな連中ばっかり。
僕もその一人。僕はきっと、世界が崩れていくのを見ながらでも本塁へ向かって力いっぱい走るだろう。
ね、君もそうでしょ?ねえ子津くん。
君のこと、僕はスキだよ。結構スキな人多い部の中でも、かなりスキ。だから、だからねえ、僕ずっと、大好きって言ってあげよう。僕は誰にでも言えるけど誰にでも言うわけじゃないよ、そのぶん言いたい人には精一杯めいっぱい気持ち込めて笑って言うんだ。シバくん、お猿の兄ちゃん、犬飼くんと辰羅川くんとナギちゃんにヒノキちゃんにモミジちゃん、虎鉄先輩とか猪里先輩とかキャプテンとか蛇神先輩とか鹿目先輩とか三象先輩とか獅子川先輩とか、…言い切れない人たち。
そして、君。
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あれ、結局「みんな大好き」オチ?(汗) 兎丸です。白め。それなりにドライなだけで、黒くはないです、この比乃は。(笑
なんとなく気分でこんな話出来ました。最後の方のむりやり切った感は多分気のせいではありません(ぉぃ)
兎丸も大好きなんですよね。私は圧倒的に白兎派なんですが、牛尾さんとか猿野とかに毎日抱きついたりしてたら可愛いのになーと思ってますイヤやおいとか関係なく…どっちみち邪まだ(ぁ)
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●子辰
ばしっ。しっかりとした音が響き、かすかな砂埃をまとわせながら白球はミットの中に消える。
その様を見て、子津は感嘆のため息を漏らした。
「…やっぱり辰羅川くんはすごいっすね。もう完璧に捕れてるっす」
「犬飼くんのライズボールで少々慣れているだけですよ。猿野くんとは違って、これが本業ですしね」
苦笑混じりに言って、ボールを投げ返す。それはやはり真っ直ぐに子津のグローブまで飛んで、すとんと収まった。
「そりゃ、猿野くんは元々サード、その前なんかファーストだったし、…キャッチャーとは無縁な人なのに、あんなに練習までして捕ってもらったのは申し訳ないし嬉しかったっすよ。でも、…三象先輩だって捕れなかったのに」
「鹿目先輩の球は、主に横の変化ですからね。燕とは根本的に違います」
落ち着いた返答に目を丸くし、ふうと息をつく。贔屓目に見ても辰羅川の能力は価値のある重要なものだったし、もう少し誇りに思って良いはずなのに。口に出したらそれはお前だと言われそうなことを考えながら、いくっすよ・と前置きして構える。
ぐば・と体を開いて、右半身を沈め、最低位まで下げた腕を振り上げる。しゅっと風を切る音がしてボールは手から放たれた。
じっと前を見据えていた辰羅川の目が一瞬煌めいて見える。そしてぱっと立ち上がり、試合なら恐らくは審判の面前だろう位置でボールをミットで捕らえた。が、その瞬間、と・と・と少しバランスを崩しかけてよろめく。すぐに立ち直ったが、子津が心配そうな目で見ているのに気付き、微笑を浮かべた。
「ソーリー。最近、少し立ちくらみがありましてね」
「立ちくらみ?貧血っすか」
「そうかもしれませんし、単純に疲れが出ているのかも。食習慣には気をつけているつもりなので、多分後者だとは思うのですが」
「だ、大丈夫っすか?すみませんっす、そうとは知らずに練習付き合ってもらっちゃって…」
「あぁ謝らないで下さい、先にも言ったように大したものではありませんし、何より燕のような素晴らしい球を捕らせて頂けるのはキャッチャーとして非常に光栄な事ですから」
にこりと笑って言う辰羅川に、でも、と言いかけるが、その時頬に一粒冷たいものが当たったのを感じて反射的に顔を上げた。いつの間にか空は今にも降り出しそうに真っ白だ。
「…雨……」
「ああ、いけませんね。これは多分酷く降りますよ。…肩を冷やしてはいけない、そろそろ切り上げますか。どっちみち室内練習になるでしょう」
「は、はいっす」
言いながらキャッチャーマスクを外す辰羅川に、慌てて返事をしながら周りに転がったボールを拾う。確かに、空気の湿っぽさと微かな冷気は増していく一方だった。
「準備はよろしいですか」
「大丈夫っす。すいません」
「いいえ」
柔らかく言って笑う辰羅川のその顔は知的だが冷たくは無い。
犬飼くんの球みたいな剛速球も僕のみたいな変化球も捕れて、ちゃんとゲームメイクも出来て。ああすごい人だなあ、素直にそう感心していたら顔に出たらしかった。ふいにこちらを向いた辰羅川がきょとんと目を丸くして、私の顔に何か付いていますか・と訊いてくる。なんでもないっす、と慌ててごまかした。
そろそろ雨は本降りになる。
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うわー、なんだこの子兎にも勝る中途半端っぷりは!(汗)書きやすいと思ったのに意外と難しかったです…モミー……いつもツッコミと犬飼へのホモくささっぷり(すいません;)で隠れがちですが実はほんとに頭よさげでクールなとこが好きですー。で、そこを書きたくてこんな半パな二人キャスト書き始めたらものすげぇ中身も半パに。。潔く犬飼と猿野の二人でも出してツッコミ系な子辰書けばよかったのにな……(汗)
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●子蛇
「なあ、なんかネズッチューのやつそわそわしてねーか?」
「ネヅくん?えー、そーぉ?…ん〜いつも通り部活でうきうきしてるって感じだけど」
「いーや、してる。絶対なんか落ち着きなくしてる。」
「ふーん。何かなー今日なんかあったっけ?」
「もしや女!?」
「あんちゃん、シバくんの時もそんなコト言って全然違ったじゃん…」
「……、あ、なんか包み出してきた」
「包み?何あれ。…風呂敷〜?今どき学校にあんなもん持ってくるかな、普通!?」
「お、走ってくぞ走ってくぞ。走っ……え゛え゛え゛え゛え゛仏教先輩ィィ!?」
「繋がりそうで繋がんない組み合わせ!何あれ新しい何かの芽生え!?」
「蛇神先輩!」
「む?…子津殿。何事か」
「あの、頼まれてたのが仕上がったので、持って来たんっす。どうぞ」
「…おお。そういえばそのような…、……有り難い。感謝する也」
「そ、そんな…こちらこそ、いつもウチの店を贔屓にして頂いて、申し訳ないっすよ。」
「確かに、名が同じだとは思っていたがまさかと思い気付かなかった。随分長く世話になっているのにな。しかし知ってみれば成る程、温かい店の雰囲気がそこで育った子津殿の雰囲気と瓜二つ也。さぞ満たされた幼少時代を過ごしてきたことであろう」
「いやぁ、長男ってことで働かされっ放しっすよ…縫い物も接客も嫌いじゃないんで、良いんですけどね」
「…なんだあの和やかムードは」
「何あれ、浴衣?着物?作務衣??見分けつかないんだけどもしかしてネヅくんあれ縫ってきたの?」
「そういや家が呉服屋っつってたな、蛇神先輩が常連だって最近気付いたとかも」
「依頼された品物部活中にお届け?…なんかお母さんに都合よく使われてんじゃないの、ネヅくん。」
「在り得るな。『あんた蛇神さんと同じ部活なんでしょ、コレ持ってきなさいよー!』みたいな」
「うっわーあんちゃんオバサンの声真似うまーい!!」
「子津くんの呉服屋は本当に由緒正しい店のようですから、そんなことはなさらないと思いますよ…呉服屋だと知った蛇神先輩が、修繕とか軽いことを個人的に子津くんに頼んだのではないですかね」
「あれ、モミー?いたの?」
「最初から居ましたが?」
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あれ、オチはたっつん?(ぉぃ
子と蛇の接点といえば和服だと思い書き始めましたが思いがけず猿兎混じりに(ぇ) この二人は明るく楽しく悪友風で書いてて楽しいので好きです。そしてモミーはしつこいようですが私は結構好きなキャラです、実は。ボケでもツッコミでもいけますよね(そこ?)
書き始めたら予想外にカプくさくなりそうだったので必死で回避しようとしたら下手なコメディ風味に(痛) あー、でもやっぱ猿と兎と辰が好きなのでいいです(ぇ)ヤバい結構お気に入りかもしれないこれ…(汗
フォント色が目に痛い。(なら変えろよ)
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●子馬
くいくい。裾を引っ張る確かな何かを感じて、目を丸くしながら振り向く。
「え?」
「……」
透くような青の髪が目に入って、瞬時に誰なのか悟った。心なしか八の字に曲げられた細い眉。
「司馬くん。どうかしたんすか?」
「……」
返ってきたのはやはり無言だが、す・と手が動いたのでつられてそこを見る。握られていたのは、淡い緑色のMDだった。首をかしげる。
「なんすか?司馬くんのですよね、それ」
こくり。首を縦に振って、それから左手で子津の手をひょいと取ると、そこに右手を重ねて掌にMDを収めてしまった。
「司馬くん?」
驚いて声を上げると、やっぱり無言で、でもにこっと笑う。MDと一緒に持った子津の手を少しだけつき返した。それでようやく子津もその行動の意図する所を悟り、ぱちぱちと瞬きをする。
「…くれるんっすか?」
こくり。再び、肯定の証の首振りがあった。
「え、そんな、悪いっすよ。僕何もしてませんしあげてませんし」
露骨に慌て始めた子津の言葉に、ふるふると首を横に振る。それから微笑んだ(サングラスで目は見えないけれどその口元は確かに笑っている)ままでそっと手を上げ、ぽんぽんと軽く叩くような感じで子津の頭を撫でた。先生が子供によくできました・と告げるみたいに。
「へ、や、あの…司馬くん?」
「……。」
そのあたたかい手つきに少しどぎまぎしながらも、なんだか子供扱いされた気がするし何を思っているのか分からなくて顔をしかめる。サングラスの奥の目の色が見たい。
すると、ずっと微笑むだけだった口がゆるゆる開いて、少しずつ動き出した。やっぱりそこから声が漏れ出すことは無かったが、その動きに確かに意味があることを悟り、必死で目で追う。
唇を読むということは案外出来るものなのだと知った。
が ん ば れ 。
ま た い っ し ょ に 、 や き ゅ う を し よ う 。
「……!はいっす!!」
心底嬉しそうに、顔いっぱい笑って返事をした子津に、司馬はまたにこりと笑った。
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カプのつもりじゃないんですがやばいどうしよう司馬が可愛すぎてすげーカプっぽくなっちゃった…!(汗)
ぶっちゃけ、も何も更新物見れば丸分かりなんですが、司馬くん、ものっそ久しぶりです。つーか文章じゃパロ以外は全然書いてないんかもしかして!?;;
好きなんですがね。他キャラが好きすぎてどうにも影が薄……(汗)
私は白い司馬の方が好きです。かなり。司馬くんはきっと純粋だ、そう信じたい(ぇ) 時期的には多分一回戦と二回戦の間ぐらい、まだ合宿行ってなくて子津猛特訓中の頃。頑張ってる子津にMDの差し入れ(練習的にはなんの役にも立たないけど)、みたいな感じで。読唇術がホントに簡単かどうかは知りません多分ムリです(ぉぃ)
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●子羊
「試合に出た感想はどうだ?」
「……」
唐突な問いに、目を丸くしてしばらくは何も言わなかった。それからゆっくりと答えをつむぐ。困ったように眉根を寄せて、でも口元は笑って。瞳は決して沈まない。
「…嬉しかった、っす。怖かったけど、でも、やっぱり。すごくすごく」
「そらぁ何よりだ」
ふん・と鼻で哂いそうに言う。口から紫煙を吐き出した。
「褒美でもやろーか」
「は?…や、いやいやいや、いいっすよ!僕は試合に出ただけで…」
「んなこと言うなって、ほら」
「へ!?」
子津の言葉もろくに聞かずぽいと羊谷は軽い動作で何かを投げてよこす。咄嗟に掴んだそれは、
「…、……煙草じゃないっすかー!!」
「せっかく成長したんだついでに大人の階段もと思ってだな」
「僕未成年っすよ!大体アンタ監督のくせになんてこと言ってんすか!!」
「んだよ冗談だよ本気でとるなって」
からから哂いながら自分はすぱすぱ紫煙を吐き、愉しそうに部室から出て行こうとする。
その背中に、少しためらったものの、結局言った。
「…監督も、やめた方がいいんじゃないすか。身体に悪いっすよ」
「……は?」
くる・と振り返り、吃驚したような目で子津を見つめる。すると子津はごくごく真面目な顔で、
「煙草。」
「……」
黙る。まじまじと子津を見つめ、それから、はん・と哂った。心底可笑しそうに。最後には声を上げて。そして、
「…念のため言っとくが、それ本当に吸ったりすんじゃねーぞ」
「吸わないっすよ!!」
ていうか、お返しするっす。そう律儀に言って突き出された白い箱を、へいへい・といかにも仕方無さそうな声の返事をしながらあっさり受け取った。まさか本気で勧めたわけではない、まだ先のある若い選手相手に。自分もそこまで馬鹿じゃない。
「しかし、んっとに真面目だなテメーは…猿野までいけとは言わんが少しは砕けねーと色気ゼロの青春になっちまうぞマジで」
「いいい良いっすよ別に!てか何の話っすかなんの!!」
「顔赤くしてんだから解ってんだろ馬鹿。」
適当にからかいながら、手の中の携帯灰皿でぎゅっと煙草を押しつぶす。馬鹿が付く程素直な少年の忠告に従うことは恐らく無いだろうと思ったが、とりあえずその言葉は不快でもなかったので。むしろ、愉快だったので。
少し笑い、新しい煙草は出さないままで、静かな部室をあとにした。
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羊谷さんをまともに書いたの本ッ気で初めてです(汗) お、オッさん難しい!でも格好よく書いてあげたい!…妙な葛藤してました(笑)
どうしようかな飛ばしちゃおうかなとか暫く悩んでたんですがやっぱり書こうと。今回はちょっと自分に厳しく(厳しくするポイント間違ってるよ) なんか、羊さんに「煙草身体に悪いっすよ」って注意する子津が浮かんだんで。それ目指してもそもそ書きました。そしてまたピリオドの付け所が掴めなくて終わらすのに四苦八苦した(ぇ)
オジさん出すと妙にやおいくさくなりそうではらはらしました…(ぇぇぇ)
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●子猿
「ねーずーっちゅーッ!!」
「…へ?」
常日頃なら朝と放課後、部活時にしか滅多に聞くことの無い騒々しい声に、自分でも間抜けだと思うほど気の抜けた声を漏らして振り返る。そこには果たして、思い描いていた満面の笑みの人が居た。猛スピードで廊下をこちらに向かい走りながら。
「さ、猿野くん…!?え、あれ、B組って隣の棟なんじゃ」
「へっへ、今日はなんの日だ!?」
「はい?」
唐突な問いに眉根を寄せ、クエスチョンマークを飛ばし、子津は首をかしげた。その反応も大体予想していたのか、猿野は苦笑に近い表情を浮かべて、そして答えを言った。
「誕生日だろお前」
「……あ」
「やっぱ覚えてなかったな。お前絶対そういうの忘れるタイプだと思った。」
息をつく。何故かどこか存在感の薄い、“自分の”誕生日。他人の誕生日はちゃんと覚えていて一言言うのも欠かさないくせに、自分のは案外気にかけていない。無意識なのかむしろ意識的になのか、自分のそれは他人のものと違って重要性は無い・とか考えている。
子津は多分そういう奴だと思っていた。実際そうだし。今だってほら、物凄く不思議そうに目を丸くして、慌ててて。
「な、なんで…」
「俺様は天才だからな、人の誕生日ぐらいパパーッと覚えられんだよ!それに」
にぱ・と笑う。
「お前はバカ松とおんなしくれー大事な友達だかんな。」
「……。」
ぽかんと口を開けて固まる。そして、やっと猿野の言葉を呑み込むと、嬉しそうににこっと笑った。
「…ありがとう、っす」
「お礼とか言うこっちゃねーだろー?でだな、今日はなんでも言うこと聞いてやるぞなんでもくれてやるぞ、何がいい!?」
「ええ?」
「誕生祝いとか俺もそんな熱心にやる方じゃねーけどさ。ネズッチューには色々世話んなったしよー」
へへへと照れ臭そうに笑う。何が良い、そう重ねて訊かれて、これ以上遠慮すればきっと猿野も譲らなくて延々話が続くことになるだろうと思い首を捻った。
ほしいもの。とりあえず何か言ってみようと思ったものの、やはり元々人に物をねだろうという考えが頭に無い性質な為、何も浮かばなかった。眉間に皺を寄せて深く考え込む。
「…んな真剣に考えこむよーなことか?これ……」
「す、すいませんっす。あんまり考えたことないから…」
「いちいち謝んなっつってんだろ!」
「いてっ」
べしっと平手で子津の頭をはたき、それからにかっと笑う。叩かれた頭はあまり痛くなかった。
「じゃ、考えとけ。部活までに。別にいつやってもいいんだからよ」
「……。」
目を丸くして、黙る。じっと猿野の顔を見つめて。
その笑顔を見た瞬間、閃いた言葉が、かすかな願いが、あった。
少しだけ。少しだけ、思ったのだ。眩しいくらい明るくて温かい彼の笑顔を見ながら。
――その強さを。その、心に決めたものに向かっていく無限の力、そして目指す未来を引き寄せさえする、奇跡にも似た力を。
少しで良い、僕に下さい。
そう、思ってしまった。
「…遣り取りできるようなものじゃないのに」
自嘲気味に呟いた子津の声を耳聡く聞き取り、なんか言ったか?と猿野が訊いたが、子津はなんでもないっす・と首を横に振った。そうして笑う。
「じゃ、考えとくっす。部活までに」
「おー、絶対だぞ!ちゃんと考えとけよ!!やっぱいいっす・とかナシだからな!考えろよ!!」
「わ、分かったっすよ」
しきりに念を押す猿野に、慌てて何度も頷く。よーしよーし良い子だねずっちゅー。そう言ってまたからから笑う猿野を見て、苦笑に似た笑みを漏らした。
「…猿野くんは、強いっすね」
「あぁ?」
「え?…あ、いやっ。なんでもっ…」
つい言葉にしてしまった本音を、今度は猿野もちゃんと聞き取ったらしい。そして、慌てて首を横に振った子津の様子にはあまり構わず、何言ってんだ・と目を丸くした。
「お前だって強いだろ。部内一の努力の星じゃねーか」
「え……」
「俺、時々羨ましーなって思うぜ。俺はさ、元々の馬鹿力と悪運だけで、ほとんどラッキーパンチみたいな感じで結構早めにレギュラー入れてもらったけど。お前って違うだろ?最初、あぶれてたじゃん。でもいじけねーで頑張ってさ、最後の方じゃチームの切り札とまで言われるよーになったんだよ、分かってんのかお前」
まぁ結局みんなの目標には届かなかったけど、と少しだけ表情を曇らせて。でもすぐぱぁっと笑う。
「お前の諦めねー根性と努力はホントにすげェよ。知ってるか?努力出来るってのも、才能の一つなんだぜ。…俺、時々、その諦めないで努力する力ってやつ、ちょびっとでいいから欲しーなって思うよ」
「……!」
目を見開く。なんだか、彼の言っていることはさっき自分が少し願ったことと似ている気が、して。
「――でも、やり取りなんざ出来るモンじゃねーしな。ていうか、努力と根性なら、テメーで心鍛えてテメーで手に入れろって感じだよな。悪ィ、変なこと言って」
苦笑して頭を掻く友人の顔を、半ば信じられない思いで見つめた。
ああ僕はこの人のある力に惹かれてこの人は僕のまた違う力に惹かれて。
お互いに、交換なんかしようも無い、自分で手に入れるしかない、そんなものを見ていた。ずっと焦がれていた。
(僕はあなたに比べてずっとずっと無力だ・と、今まで嘆いていたのに)
「…は、あははっ」
「へ?……子津?」
「あはははは!」
ぽかんとした猿野をよそに、子津は笑う。声を上げて。心底可笑しそうに。
そうしてひとしきり笑った後に、酷く柔らかい笑みを浮かべ、子津は言った。
「――猿野くん。」
「んあ?」
「僕たち、案外似た者同士かもしれないっすね」
「ええ?」
そうか?とても不思議そうな様子で首をかしげた猿野に、子津はまた笑った。
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長ッ!(ぇ)
子猿好きすぎて長くなったよ…!猿野はほんとによいこです。明るくて素直ですごく優しい。大好きだ…!
小ネタじゃなくなっちゃいましたがめっちゃ楽しかったです(書いてて)。絶対沢松に次ぐ鬼ダチになれるよ子津と猿野!(ぇぇぇ)
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●子鳥
あの日からずっと沈んだままだったその人と偶然に二人になって(当番で日誌を書いていた彼女の所に忘れ物を取りに来た自分がふと足を止めただけだけど)、どうしても気になったから話してみると、彼女は予想以上に傷ついていたらしかった。
傷ついた、という表現は正しくないかもしれない。傷は無い。ただじわじわと侵食するように染み入ってくるものがあっただけだ。
それは無力感。
「…私は、いつでも」
ぽろ・と零れる雫を止めようとも拭おうともしない。
「いつでも、祈ることしか出来ないんです…野球でも、……兄のことでも」
どうして何もさせてもらえないんだろう。何もできることがないんだろう。
私は、いつも。
そう言って俯く彼女に、しばらくは何も言えなかった。けど、意を決して、唇を引き結ぶ。
「…鳥居さん」
「……はい」
「でも、鳥居さんには力があるっす」
「え?」
目を丸くして顔を上げたその人の、黒い瞳を見つめて。
「鳥居さんの笑顔はきれいっす。鳥居さんの声はあったかいっす。鳥居さんが手当てする手は優しいっす」
「……。」
「あなたがいるだけで、救われる人がいた。いる。この野球部や、……お兄さんもきっと」
「………!」
もう十分見開いていた目をますます丸くして、その端に新しい雫を浮かべた(今度のはきっと悲しいだけじゃないと信じたい)、優しいその人に、少し微笑んだ。
ねえ、鳥居さん。
祈る人がいなければ、神さまは存在出来ないんすよ。
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て、手を抜いたわけじゃないんです…(汗) 凪さん、凪さんと頭ひねってたら浮かんだのが最後の行でした。もう少し膨らませようと思ったんですがやってみたら前に日記で書いた小ネタと見事に被ったんでやめました(ネタの引き出しが少ない)
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●子犬
「外したりしねーの」
「え?」
「とりあえず、それ。」
コーヒー牛乳を啜りながら、ぴ・と指差した先は、少年の額。水色のヘアバンド、もう色んなものに汚れてくすんで、元々の色がどれだけ澄んだものだったのかは分からない。
「…あぁ。別に、風呂の時とかは普通に外してると思うっすけど」
「……そういや、そうだっけ?」
「そうっすよ。合宿の時見なかったんすか?」
「……あんまりよく見てなかったから覚えてない。…でも、やっぱり、額は見なかった気がするぞ」
「えぇ?…あ、そういえばこれはしてなかったけどタオルは乗っけてたかもしんないっすね」
「ああ、なるほど」
「……」
「……」
「…なんで急にそんなこと訊いてきたんっすか?」
「…いや、なんとなく」
「はぁ…。」
「……、…いっつも着けてる、から。違う柄のも無いみてぇだし、別にファッションで着けてるんじゃねーだろ?よっぽど、思い入れとか、あるんかな。って、思って」
ぼそぼそとだが彼にしてはわりと長めの文章を言う。そのことに少なからず驚きながらも、子津はやんわり笑みながらそうっすねぇ・と呟いた。
「言われてみれば。確かに、結構特別なものかもしれないっす。ずーっと昔…野球始めたのとほとんど同じくらいに、買ってもらったんすよ。兄弟も多いし家業が忙しいから、親に物買ってもらうってことがすごく珍しくて、嬉しくて。で、それからほとんど毎日のように着けてて。自然、野球してる時はまず間違いなく着けてるみたいな感じで」
「…あぁ」
「野球やってて嬉しかった時も悲しかった時も、楽しかった時も、悔しかった時も。いつも一緒だったっす。…だから、かな?なんか、お守りというか。相棒、の、ような気がして。」
「……」
「…へへ。変っすよね、ただの物なのに」
「……いや。」
「え?」
「別に、変じゃねーよ」
目を閉じ、ずず・と残り少なくなったコーヒー牛乳を啜りきった。
「物でも。人でも。…そばに無いと落ち着かねーもんって、あると思う」
とりあえず。そう言いながら彼が少し手を伸ばしかけたポケット、それはわずかに膨らんでいて、動くと小さな金属音がするようだった。何か鎖の擦れる音。
チェーン?キーホルダー?思ったが、すぐに鳶色の瞳がこちらを見ているのに気付いて目を丸くし、何すか・と訊いた。ふっと息を吐く音。
「……行くか。練習」
ぱっと、本当に瞬時に明るくなるその顔に、そんな少年に、ほんの少しだけ(それは旧知の仲の女房役にしか分からないぐらい)表情を緩めた。
「――はいっす!」
曇りの無い返事を聞きながら、グラブを取る。少し長くなった休憩を切り上げ、そして犬飼は部室のドアに手をかけた。
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犬+子というとなんかエース争奪戦絡みでちょっと子津が黒くなりがちだなーと思ったんで、どっちもホントになんにも思ってない感じが良いなあと考えながら書いてたらこんなんできました(何も思わなすぎだよお前が) あのヘアバン、子津過去回想でも小学生の時からつけてるっぽいんでね。もうぼろぼろだけど使いすぎてなんとなく愛着湧いちゃったものって結構あると思うんですよー。。
犬飼の方の「大切なもの」っぽいのは、微ネタバレです。WJ。たぶん…人形とかくっついてるんじゃないかな、みたいな(笑)
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●子猪
「猪里先輩って、本当に野菜作るのお上手っすね」
「ありがとー。でも俺は、子津もやってみりゃ上手いやろ思うよー?」
「ええ?そんな…、……出来ませんよ」
「そんなことなか。美味か野菜作るコツってなんやと思う?」
「え…、……えっと、無農薬で作るとか…?」
「んーそれも大事やけどね。もっと大事なことあるばい。」
「はぁ……」
「あのねぇ、それはねぇ、気配り。土の柔らかさとか水の具合とか、肥料の量とか。一つ一つ慎重に、しかも野菜の種類によってちゃんと合った度合いを調べておいて、作ってやらんと駄目っちゃ」
「しゅ、種類によって…?」
「そ。水いっぱいやらんと枯れてしまう野菜もあれば、乾燥させておいた方が甘くおいしくなってくれる野菜もあるけんね。気配り上手でなきゃそんなん全部世話してやるのは、無理ばい」
「……。」
「だから子津には向いとる言うんよ」
「へ?な、なんで」
「今の話、なんかに似とると思わんかった?」
「え……」
にこ・と笑う。楽しそうに。
「色んなやつがおる。構いすぎるとそっぽ向く奴、こまめに世話したらんと駄目な奴。」
「……」
「まるでこの部みたいやなかと?」
「あ」
「子津は色んな奴がおるここで、色んな奴といろんな風に話して、それぞれにちゃんと応えとると思うんよ。中には付き合いにくい奴もおるやろに…」
「は、はあ……」
「辛抱強く。ゆっくりじっくり。人付き合いには不可欠なその精神も、野菜作りには大事ばい」
ひょい・と大根を持ち上げ、子津に差し出す。にこにこ笑って。
「お前はきっとうまか野菜作れるよ、子津」
しばし目を丸くして差し出された大根を見つめていた子津もゆっくり笑って、ありがとうございます・と呟きそれを受け取った。
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猪里といえば野菜しかないだろう!ということで(ぇ) 妙に長くなっちゃったんで自分で吃驚です。でも猪里かわいいしなー。福岡弁だいすき!(笑)
ああよかった年内に干支は終わった!(満足してちゃいけないんだよお前?)
結局年越しになっちゃいましたが、鹿さんとか熊さんとかやりたいキャラはまだまだあるんで続けるつもりです(すいませんマジで;)